タクシー

1/1
前へ
/144ページ
次へ

タクシー

この話は地元の友人から聞いたものです… 私の地元では毎年必ず同窓会をやっています。 30歳のときに、区切りだからと池袋で豪華にやった時の話です。 そのときの同窓会は一次会から盛り上がり、二次会、三次会… 私は二次会で帰りましたが友人は三次会までいたそうです… 時間は深夜1時を過ぎていました… 友人は仲間二人とタクシーに乗って帰ろうと駅に向かって歩いていると、空車のタクシーが走ってきました… 手を挙げてタクシーを止めると、ドアが開きました… 友人達が乗り込もうとした瞬間息をのみました… タクシーの後部座席の奥に、蒼白い顔をした白装束のおばあさんが乗っていたそうです… 友人達はその場で立ちすくんでいると、タクシーの運転手は… 『乗らないの?』 『忙しいんだから、乗らないなら止めるんじゃないよ』 タクシーの運転手は怒ってドアを閉め発車しました… 走り去るタクシーの後部座席でおばあさんはニヤニヤ笑っていたそうです… おばあさんは、お客さんだったのでしょうか… 友人は絶対に幽霊だと言っていましたが… もしかしたら そのタクシーに跳ねられて亡くなったおばあさんだったのかもしれません…
/144ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24069人が本棚に入れています
本棚に追加