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「お~SPのやつらから聞いたが君が私の娘にチョップをくれた輩か……覚悟はよいかね?」
ギラリと殺意のこもった眼差しが俺を貫く。
いや、ビビったよマジで!
「違うのだ!父上!私が悪いのだ!純也は悪くないのだ!」
「森羅は黙ってなさい」
「うぐぅ」
ギロっと睨むと森羅は黙ってしまった。
「それで君の名は?」
「栗林純也」
「君は私の愛娘に手をあげた……間違いないかな?」
「はい、間違いありません。ただ……」
「ただ、何だね?」
今思えば、このおじさんは俺のことを試していたんだと思う。
普段は陽気なおじさんだから真面目な顔を見たのはこの日が最後な気もする。
……ごめんよ、おじさん!
「森羅は悪くありません。俺が一方的にたたきました。だから、森羅は関係ありません!」
「ほぉ~」
「馬鹿者! 何を言うのだ貴様は!? 純也は悪くないのだ!」
森羅は必死で俺の言葉を否定した。
だけど、俺は森羅のためにも言葉を曲げる気など皆無だった。
「あははは!気に入ったぞ純也くん!」
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