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一馬は最後に旬と行った海に来ていた
「旬、お前にはこれな」
とワインを置く
「なぁ、旬…
俺、やっぱりお前を殴ってでも引き止めるべきだったよ
でも、姫が悲しむかな?
玉木はあの後、大変だったんだぞ
なぜとめなかった?と言ってマジで殴られたよ
そして、しばらく姿を消して戻った時の玉木は、自慢の赤い髪をばっさり切り落として、オレンジの髪になっていたよ
奴は弱い所があるから
女を毎日かえて、遊び歩いているよ
でも、責める事は出来ないよな…
寂しさがそうさせているんだから」
優しい風が一馬の髪を揺らす
「ん?俺か?
俺はダメだ…
いまだに姫を探してしまうよ
旬は怒るかも知れないけどな…
俺は玉木の様には女をとっかえひっかえなんて
無理だよ
誰も目に入らないんだ
旬…姫を返して…
もう…俺だめだよ
頑張れないよ…
旬のばかやろう!
頼むよ…姫を…返してくれよ…」
一馬は子供みたいに泣いていた
空にはりおと旬の星が
一馬を照らしていた
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