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「ゴメン…はぁ…遅くなった…ふぅ…。」
息を切らしながら、睦月は謝った。
佐原サンは無表情だ。
何も言わない。
(あぁ…。ダメだった…。)
睦月がそう諦めかけた時、佐原サンの口が開いた。
「…わざわざ走って来なくても良かったのに。」
「えっ?」
「練習、長引いたんでしょ?別にゆっくり来れば良いじゃない。
それに、あまりにも遅ければそっちに行こうかな、って思ってたんだよ。」
「…ごめんなさい。」
「戸口くん、私に謝ってばかり!
…もう少し…その…気楽に話してくれない?」
佐原サンが少し照れながら言った。
「…うん。わかった。」
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