微かな空耳はラブソング…?

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チラッと見る者や、こちらを見ながらひそひそ話をする者。 中にはまじまじと彼女を見る者もいた。 その中に、いかにもオタクだろうと思われる肥満体の若い男性がいた。 口を半開きしながら、佐原梨子に見とれている。 (あっ。三次元が二次元に勝った。) と、睦月は思った。 そう、佐原梨子は二次元の美少女が負けてしまう程の、魅力的な美少女なのだ。 やがて、睦月は気付く。 彼女に向けられていた視線の幾つかが、自分に向けられている事を。 そして、その視線は殺気を放っていた。
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