微かな空耳はラブソング…?

14/33
前へ
/399ページ
次へ
睦月は諦めた。 もう、これ以上聞き出すのは無理だろう。 何かの出来事が、3ヶ月前のあの出来事を作り出した。 その、「何かの出来事」は佐原梨子にとっては忘れたい出来事なのだろう。 睦月は、今後一切、あの出来事について彼女に聞くのはやめようと決意した。 電車のドアが、空気が抜けたような音を出しながら開いた。 「終点~『池袋』~『池袋』…。」 いつの間にか、池袋に着いていた。 睦月達の周りにいた乗客が、ぞろぞろと降りていく。
/399ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13562人が本棚に入れています
本棚に追加