🍸ブルーグラスの破片💥

『結局、終わりを選んだ』

　彼の触れ方は自然で、快感に波を作る。ウイの指先は柔らかく、しっとりしていて私の悦ぶところを的確にとらえた。だから私はすぐ夢中になって、ショートボブの黒髪を振り乱し体中で彼を求めてしまう。
　私は泣くように感じた。泣くような声を出した。彼は泣いた子をあやすように抱きしめてくれた。それが彼から受ける最後の愛情だと思った。
　私とウイは悲しみながら一つになって、それがいつしか悦びに変わり、ただただお互いの名前を呼び合う。いつものように彼が短く声をあげ離れようとすると、私は思いきり引き寄せた。ウイの温かいものがジワジワと広がっていくのを感じる。二人で行った温泉に浸かったときのような、体を温める感覚に似ていると思った。
　本能のまま彼を感じたくて、汗も体液全てと触れ感じていたかった。彼の限界まで吸い取るように求め、寄り添っていた。最後だから、許される気がした。