Hue and cry

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朝七時、かん高いアラーム音が鳴る。 起き抜けの怠さに気押されながらわたしは、とにかくベッドを這い出して熱めのシャワーを浴び、脳を目覚めさせる。 それは繰り返される日課。 普段通り、日常の行程で。 バスルームから出ると、濡れた髪の水気をバスタオルで拭いながら、テレビの電源を入れ、鏡に向かって化粧を始めるのだ。 ニュースを告げるアナウンサーの声が自然と入ってくる。 でも特に意識して耳を傾けるでもない。 芸能人の誰それが結婚しただの離婚しただの、リストラされた父親が借金を苦に一家心中をしただの、交通事故で死傷者が出ただのって、執心するほどの内容じゃないから。 世の中の移ろいは目まぐるしい。 だけど、その何もかもは、わたしの住んでいるのとは別の、どこか遠い世界での出来事に感じられて、微塵の関心も抱くことができずにいた。 そう、無関係のはずだった。 その事件を知るまでは。
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