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ただ唖然とし、戸惑っていた。
その次に不安に襲われる。
わたしのせいじゃない。
わたしは何も悪くない。
澁澤が犯行に及んだのは、彼の独断だ。
しかし、その動機を与えたのは、たぶん‥わたし。
わたしが彼に向けて放った暴言が犯罪への原動力になったのだと思う。
取り調べの際、澁澤が事実を喋れば、任意であれ事情聴取を受けることは免れないだろう。
なんて愚か。なんて浅はか。
まさか真に受けるなんて。
この男は、どこまで私を不愉快にさせるつもりなのか。
心の中で澁澤を罵倒する。
どうせなら強盗だけじゃなく、強盗殺人ぐらいの凶悪犯罪に手を染めてくれたら‥。
重い刑罰に処されて、数十年と服役して、二度と会わなくて済んだかもしれないのに。
願わくば、永遠に再会を果たしたくなどないと思う。
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