嵐の中の心

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頼都の頭上から、カサカサと音が聞こえ見上げると ?「くっせぇ~セリフ」 呆れ声と共に、木の上からヒョイと降りてきた喜代の姿。 ?「確かに…」 納得しながら、三月が向かった方向とは逆から歩いてくる志賀崎の姿… 頼都「喜代に志賀崎」 蓮根 喜代(はすね きよ)三月の義理の兄だ。 志賀崎 誠一郎(しがさき せいいちろう)東雲の働く、歯医者の主だ。 志賀崎「にしても、木陰で盗み聞きとは趣味の悪い…」 喜代と頼都を睨むかのように見ると、東雲に近付き 頼都「どっちもどっちだ…またな…」 ため息ながらに言うと、自分の病院の方向に歩きだし 喜代「まぁトントンだろ?…邪魔者は退散しますかね」 頼都に突っ込むように言うと志賀崎と東雲を見、ため息混じりに言うとヒョイと木に乗り、ヒョイヒョイと木を伝いどこかに行った… 東雲「先生だって聞いてらしたんでしょう?…///」 近付く志賀崎を見ながら言うと、顔を赤らめ身を退いてゆく 志賀崎「…逃げた罰ですから」 クスッと妖しげに笑い言うと退く東雲の腕を掴み抱き寄せ 志賀崎「帰りますよ」 ニヤニヤ笑いながらも言うと東雲は観念したかのように俯くと志賀崎宅に向かい歩いて行った
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