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桃慈は父、剣征から様々な事を教わった。世界中を旅して、その国々の言葉や文化、風習、世界の有り様、大袈裟に言えば森羅万象を学んだと言ってもいいだろう。
「お前に母親を与えられなかったのは俺の愚かさから生まれた罪だ。許せと言わない。その代わりにもならんだろうが、俺の与えうる全てをお前にやろう」
そこで《ニヤリ》と笑い、
「俺なりのやり方でな」
その言葉の意味を知るのは、まだまだ先の桃慈であった。
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