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「じゃあ!急いでくれよ!」
『ちょ、ちょっと、星野!』
ツーツー…
一方的に電話を切られ、仕方なく星野の言う通りにする夜天。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「ただいま。」
明らかに不機嫌そうな声の夜天が買い物袋を下げて帰ってきた。
「夜天!早かったな~!」
「急げって言うからタクシーに乗ってきたんだよ。月野は?」
「俺の部屋。まだ全然熱下がってねぇんだよ。俺、林檎擦ってくるから、おだんご見ててくれよ。」
「はいはい。」
ガチャ…
「月野?…って、寝てるか。」
目の前で無防備に眠る仲間の愛おしい人。
熱のせいで、頬を赤くし、汗ばむ肌が妙に色っぽい。
そっと、桜色の唇に、指で触れてみる。
「…んっ…」
横に置いてあるタオルで額の汗を拭う。そのまま首筋まで拭って、制服のスカーフを解いたその時……
「おぃ!(怒)」
擦りりんごと、スポーツドリンクを乗せたお盆を持って、ドアを足で、バンッ!と開ける星野がそこに立っていた。
「汗が凄いから拭いてあげようとしただけだよ。」
「それは俺がやるからいいんだよ!」
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