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「はぁ……」
葵は、さっきよりも更に深くため息をついた。
そこでようやく、先ほどまで煩く響いていた音が、唐突に消えた。
葵はほっとして、また少し遠くへと視線を泳がせた。
「はぁ、つまんない……」
最後にそう言って、葵はゆっくりと立ち上がった。
制服の上からコートを羽織り、更にその上からマフラーを巻いた。
五時に児童公園で優子(ユウコ)と待ち合わせの約束をしている。
四時五十分。
そろそろ出なくては。
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