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動揺して胸がドキドキしている。
だけど、それとは別に心が震えている。
何だろう?
ずっと会って無かった人と思いがけず再会した時に似ている気がする。
しかも、とてもとても大切で大好きな人と。
カイ君…
名前が同じなのは偶然なのだろうか?
あの人と、同じなのは…
唯一無二の私の片割れが愛したあの人…
奏君の唯一無二の片割れ
結城 戒君
でも、あの人はまだ生きている。
眠り続けてはいるけど、死んではいない。
カイ君じゃない。
「アキラ?」
「はい?」
「何かどっぷりと自分の世界に浸っているようだけど大丈夫?しかも、俺を凝視したまま」
その言葉に更に顔が真っ赤に成ってしまった。
だって、声が奏君なんだもん!
でも、奏君はそんなこと言わないから、余計にドキドキしちゃうよ!
「み、見てましたか?」
「穴が空くんじゃないかってくらいに」
「す、す、すみません!!」
私が物凄い勢いで謝るとカイ君は
プッ
と吹き出して
クスクス笑い始めた。
何が、そんなに可笑しいのかな?
「あぁ、ごめん。一人で赤くなったり青くなったりしてるアキラが可笑しくて」
私が不思議そうにしていたからかな?
直ぐに教えてくれたけど何でまだ笑うの!!
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