暗夜に霞む月、光る星の絆~藤薫る下で~

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暗夜に霞む月、光る星の絆~藤薫る下で~

霞む視界の中で、誰かの泣声を聞いた。 僕の体は重くて、動かせない。 僕は自分が居なくなると悟っていて… それが僕の中でストンと落ち着いた。 落ち着いた筈なのに、悲しくて仕方が無い。 気持ちと考えが一致しない。 目頭が熱くなって、一雫… 涙が流れた。 『か…らず……や…から…』 途切れ途切れに、言葉が聞こえてくる。 それと同時に、複数の手が僕の冷たい手を、強く…強く…掴んだ。 暖かいその温度は僕に安心感を与えてくれた。 その言葉と温もりは嘘を吐かないと確信していたから。 信じてる それを伝えたくても、声が出なくて… 僕は微笑んだ。 信じてると伝わる様に。 『    』 視界が真っ暗に染まる直前、何か大事な言葉を聞いた気がした。
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