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アウス「ソルディアに向けて多くの国が敵意を表していると言うのは本当ですか⁉我が国はリノル・ティアーナ事件以来、侵略をしなかったはず‼‼」
よほど焦っているのか、アウスはジャネスに詰め寄る様に聞いた。
ジャネス「ああ…そうらしいね…それがどうかしたのかい?」
アウス「なっ⁉ジャネス殿‼私は本気で心配をしているのですよ‼それを…」
アウスは鬼の様な形相でジャネスに怒る。
そして、ジャネスはアウスの怒りを遮るように言った。
ジャネス「ふっ…我々、人間と言う愚かな種族は争いを繰り返さなければ進歩をしないのだよ…」
そう言ったジャネスの瞳には、少し闇にかかる物があった。
アウス「…………………。」
ジャネス「…。用事はそれだけですか?アウスさん?」
アウス「ええ、それだけですが?」
アウスは愛国心が薄く見えるジャネスに対し、嫌味を言うように言った。
ジャネス「では、私は此れから仕事が有るものでね…失礼させてもらう……………あと、女性はイライラしないほうが良いですよ、美容に悪いらしいですから…。」
そういうとジャネスは音をたてず、静かに奥の部屋に消える。
アウス「よ、余計なお世話です‼‼‼」
アウスの声は、石造りのソルディア城に木霊した。
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