始まり

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何とか遅刻せずに学校に着くと自分の教室の窓側にある自分の席に座る。 高校一年生、皆河亜莉須(みながわありす)親はいないから一人暮しをしている。成績は普通で運動も普通。顔は十人並。所謂(いわゆる)可愛くもないし不細工でもない顔立ちだ。友達は居る。だけど居るだけ。 詰まらない詰まらない詰まらない あぁ、なんて詰まらない ニ チ ジ ョ ウ ナ ン ダ ロ ウ カ 毎日がいつもの繰り返し。 気が狂ってしまいたくなる程に平凡な毎日にあたしは飽き飽きしていた。 放課後、あたしは図書館へと向かう。普段はこのまま帰っている筈なのに今日は何となく行かなきゃいけないと思ったからなのか足取りは速く焦りを感じている風だ。 図書館に着くと本を物色し始める。これじゃない、と心の中で思いながら目を通していった。すると目に止まるタイトルがあった。 「不思議の国のアリス」 手に取ってパラパラとめくるが中は真っ白な紙だけだった。絵も何もない。不思議に思いながらもあたしはその本を借りて確かこの物語は、と思い出しつつその場を後にした。
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