始まり

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黒猫はしなやかに尻尾を左右に振りながら座っていた。小さくニャア、と鳴くその姿はとても愛らしい。 「帰りを待っててくれたの?ふふ、ありがとう。ネコチャンの為にちゃんとネコ缶買ってきたんだよ?」 靴を脱いで中に入り歩くと黒猫もあたしの横を歩いた。あたしは小さな同居人が出来たのが嬉しくて笑みを零す。 買い物袋を台所に置くと先ずネコ缶を取り出し、皿に適当に盛ってから黒猫に差し出した。 「はい、どーぞ。」 黒猫に餌をあげた後は自分の夕飯を作りにかかる。今日はチャーハンとラーメンにしようと思う。今日は疲れてるから、簡単なものが良い。 夕飯を食べ終えてテレビを見てお風呂に入った後は寝ようとベットに行く。黒猫も後からトテトテと着いて来た。 「一緒に寝ようね。」 ベットに入れば黒猫をあたしのベットに入れてあげる。黒猫の温もりを感じながらあたしは眠りに落ちていった。
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