虚無の空間

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(なぜ、ここにいるのだろう) (記憶が・・・・・・・・・・・・・) (やはり思い出せない) (なんなんだこの部屋は) 6畳ほどの真っ白な部屋に1人の男がいる。 男はイスに座っている。 男の前にはモニターがある。 「誰かいないのか!!!」 「・・・・・・・・・・・・・・」 男の声に答える声はない。 「!?」 突然モニターの電源がついた。 モニターに目をやる、 暗かった画面が画を映し出し音声が流れ始めた。 どうやらニュースのようだ。 「続いてのニュースです。」 「またもや忌々しい事件が発生しました。」 「本日未明、ロンドン郊外にて惨殺された女性の遺体が発見されました。」 「ロンドン警察は殺害方法から一連の惨殺事件と関係性が高く連続殺人だと発表しています。」 「一連の惨殺事件とは・・・・・・・・・・・」 (あの惨殺事件のニュースか、、、、) (確かアレは何人もの女性が無残な殺され方で発見されるってやつだったな・・・・・) (なぜこのニュースを俺に???) 不意にモニターの映像が変わった。 画面には真っ白な部屋。 中央に人が、 だんだんと人にズームされる。 人と思っていたそれはよくできた人形だった。 しかも、その人形の顔は自分にそっくりだった。 (気味が悪いな・・・・・) そう思いながら画面を見ていると、聴いたことのあるような音が流れた。 (なんだこの曲?) そして曲が止まり、 「生き物を意味なく殺すのは人間だけなんだ」 と子供の声で言ってきた。 さらに今度は女の声で 「あなたにチャンスをあげる」 そして最後に男と女ともわからない声で 「私を探しなさい」 「ただし選択を誤れば君は死ぬ」 「私は優しいが、気が小さい」 「だから君には少しのヒントとアドバイスを与えよう」 (なんなんだ!?!?私を探せ!?選択を間違えれば俺は死ぬ!?!?!?) (どうなってんだ?ふざけた冗談か!?!?) 思考が混乱しても、映像は止まらない『私』はヒントとアドバイスをいう
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