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「それで勉強を教える約束をして別れたんだよ。」
大助が話し終えてみんなを見る、…………全員の顔が氷ついた。
「大助?…………そんな約束したの!?」
慌てる亜梨子、他のメンバーも動揺している。彼女達が動揺するのも無理はない、詩歌の頭の悪さは世界一と思われる程なのである。詩歌なりには頑張って努力しているのだが超えられない壁があるのだ、……その事は同じく頭が悪い亜梨子も痛い程わかる。
「助けるって言ったし…大丈夫だよきっと!」
大助は自分に言い聞かせるように言う。
「もうすぐ中間テストだねん…」
初季の一言で全員が黙り込んだ。
「私が手伝うわ!」
そう言ったのは利菜だ。
「親友を助けるのは当たり前よ!………じゃないと詩歌が留年しちゃう…」
利菜は頭が良い、大助よりもいい助けになるだろう。
「じゃあ決まりね!」
手を叩いて言う亜梨子を皆が見る。
「今日から大助の家で勉強会よ!」
亜梨子は高らかにそう宣言する。
「おお~!!」
大助を除くメンバーで手を上げる。
「へ?俺の家で!?」
大助1人だけが慌てていた…
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