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アンネと大助、兜
「あ~………面倒くせぇなぁー」
そう言って露骨に嫌そうな顔をしたのは留学生のアンネリーゼである。彼女は上品な顔立ちだか性格はチンピラでその細身からは想像出来ない程の力がある。
「なんでオレ様がテメーらに勉強教えなきゃなんねーんだ?」
「……………………」
大助と兜は正座しながら黙って聞いている。
「仕方ねぇなぁー教えてやるよ!……おい、兜。お前今からパン買ってこいよ。」
教えてやるよ、と言っておきながら生徒にいきなりパシらせだした。
「アンネ、勘弁してくれ…」
そう懇願する兜とを見てアンネは標的を変える。
「大助、今からハレ晴れユカイの踊りを兜と踊れ。」
ニヤニヤしながら言うアンネ、大助は毎日の事なので悲しい事に……………慣れた。
「………やるぞ、兜。」
「だが、恥ずかしいぞ!?」
「俺だって恥ずかしいんだ!だがやらないと勉強教えてくれないだろう!」
「………………」
「………………」
大助達が気色悪いダンスを踊りだす、その光景はなんとも悍ましい光景だった。
「あ~楽しかった、よし!ゲームするぞ!」
そう言ってアンネはケモノマンのゲームを許可無くやり始める。「……………………なぁ?………俺達何のために踊ったんだ……?」
大助の疑問は空しく消えた。
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