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「あれれぇ~?どうしたの~ん?」
独特な喋り方の少女は白樫初季である、初季の腕には皆の分のジュースやお菓子が抱えられている。
「あ、初季も皆を止めてよ!勉強会が崩壊してるんだ…」
そう言って大助は懇願な表情で初季に助けを求めだす。
「任せてよん🎶みんな~おやつの時間だよ~ん」
そう言って初季が沢山のお菓子をテーブルに置く。たったその一言で皆がテーブルの回りを囲んだ。
「勉強の後はおやつタイムだよん🎶」
そう言って上機嫌な初季は皆にお菓子を配りだす。
「確かに脳に糖分は必要ですしね」
そう言って愛理衣は真っ先にコアラのマーチに手をつけだす。
「ちょっと馬鹿大助!それは私のチョコレートよ!」
亜梨子はチョコレートを取ろうとした大助をストレートパンチで撃退する。
「詩歌は何を食べるの?」
ポッキーを食べながら利菜は詩歌の顔を覗き込む。
「私…………クレープ」
「クレープは無いんじゃないかな?」
苦笑を浮かべ落ち込む詩歌をなだめる利菜。
「初季ちゃん、アメ無いの?」
千莉はどうやらアメが食べたいようだ、しかし……
「ゴメン、カッパの少女にアメが拉致されちゃったよん…」
「そうなんだ…」
千莉は少し残念そうに微笑んだ。
「僕が買って来るよ!」
名誉挽回のごとく有夏月が言った。
「え?変態さんが買って来てくれるの?」
千莉はまだ怒ってたようだ、しかし有夏月は怯まずに走って買いに出かける。
「私……有夏月クンに悪い事しちゃったかな…」
申し訳なさそうに呟く。
「いいんじゃない?あいつは優しいから気にして無いだろうし」
そう言うセンティは我知らずと言う顔でムカデに似たグミを食べている。
「ゼェ…ゼェ…ただいま…」
わずか一分で帰って来た、しかしその体は傷だらけだった。
「有夏月、お前…その傷どうしたんだ?」
「傷?……有夏月クン怪我してるの!?」
「アメを買って急いで帰ろうとしたら……カッパに脅された」
全員が可哀相な人を見る目で有夏月を見る。
「抵抗してしまったんだねん?」
「抵抗した瞬間にホッケースティックでボコボコにされてアメを盗られてしまった…」
「それただの強盗じゃねぇーか」
珍しくアンネが同情する。
「でも何とか一個は守りきったよ!はい、千莉!」
千莉と無事仲直りできたのを見届けて大助が口を開いた。
「で、これからどうするの?勉強会は失敗したけど…」
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