夢潰すテスト

7/14
前へ
/155ページ
次へ
「……マズい!!茶深、教頭先生に見つかったわ」   コノハが能力を解除し焦っている   「ば、馬鹿言うんじゃないわよ!理科室から見えるハズないわよ」   確かに茶深の言う通り向こうからは“見えない”しかし確かに“こちら”を見ていたのだ。   「でもこっちを見て笑っていたわ……」   「気のせいよ、気のせい…ほら、帰るわよ」   「い、痛い……わかったから、蹴らないで…」   茶深はコノハを蹴りながら教室を出ようとした時に、そこに奇妙な服装の人物がいた。 制服の上に黄色い雨がっぱを羽織り、手にはホッケースティックが握られている。肩には風紀委員と書かれたタスキをかけている。   「君達だね~教頭が言ってた不信人物とわ~」   その人物は敵意をむき出しで、また楽しそうな笑みを浮かべていた。   「まずい……メモした答えだけでも知らせなきゃね……」   茶深がそう言ってケータイでメールを送ろうとした………が、茶深のケータイが“壊れて”いた。   「な!?ケータイが…」   茶深が愕然としているとこを楽しそうに見ていた人物が呟いた。   「ケータイで連絡をしようとした事は仲間がいるようだね~……皆まとめて成敗してやる~………この風紀委員副会長“あさぎ”こと獅子堂戌子がね~」   残虐な笑みを浮かべて戌子が紫電に包まれたホッケースティックを構えた。
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!

257人が本棚に入れています
本棚に追加