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何でこんな事になったんだ……!!
心中で呟き必死に逃げる、後からは巨大なゲジに乗った人物が追いかけてくる。
クソッ…クソッ!!そもそも触れ合い室はチャイムが聞こえないんだから仕方ないだろ…!!
涙目になりながら走る、ムカデのスピードはゲジより少し遅い。
涙目になって逃げる人物…センティは今まさに生死の狭間にいた。
そもそも何故こんな事になったんだ…!!
心中で毒づき思い出す。
*
ここは校舎とは別の所にある別棟である。
西洋の不陰気の作りで、景色も見渡せる時計塔もある。
その別棟の一階に教室2個分ぐらいの大きさの部屋がある。
触れ合い室、そう呼ばれている教室は自分の虫と触れ合い、また虫憑きは虫憑きじゃない人とお話ができたり虫憑きどうしの交流目的で造られたのだが……利用する人は少ない。
センティはここに毎日通っうのが日課だ、そして今日もムカデ君に餌をあげていた。
「ほら、いっぱい食べて号指定をあげる為に頑張ってくれよ?」
ムカデ君とのコミュニケーションは完璧!!
しかし悲劇は起きた。
ガラリ、扉をあけて1人の人物が入ってきた。
「貴様……何時だと思っている!!」
怒りだして人物は確か教頭先生が率いる生徒会執行部の暴れ庶務“かなた”だったと思う。
「何時って?今は…………テスト始まってる!?しまった!」
完全に忘れていた、ここはチャイムはならないのだ。
「貴様はカンニング行為とみなし教頭室まで連行する!!嫌ならば力ずくで止めてみろ!!」
“かなた”はゲジを出現させ突っ込んでくる。
センティ…火種9号指定♪
かなた…火種3号指定♪
センティは叶うハズもない…
「いや…行ける!!餌を食べたばかりのムカデ君なら勝てる!」
ムカデ君は体を丸め転がりながら体当たりを………軽く返り討ちにあう
「ヤバイ……!!逃げるぞ!」
*
そして今に至る訳である。
「クソッ!!どうしてこんな目に…(注:センティが馬鹿なだけです。)」
とりあえず教室まで逃げ切るか!!
センティの冒険は続く。
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