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先生が立ち去ると卓が明仁達を集めている。
「あいつチクったんだ」
「自分が悪いくせに」
「いっそのこと消えちまえばいいのに」
そんな事を話している。
チャイムが鳴ったても席につかずに話してる。先生が入ってきた。
「いじめについてどう思うか班で話し合って下さい」
皆は机を動かし班を作る。やはり眞紀の周りだけ机は離れている。班に一枚づつ配られた紙に書くように促された。
クスクスと笑いながら書いていく。
「それを読んで言って。」
じゃあ一班、と先生は指名する。それが最後の班まで行き渡る頃には黒板には、白い文字で埋めつくされていた。
いじめられる方が悪い。
汚い
臭い
などが挙げられた。
「それなら丸光さんはどうなの?」
先生がそう言うと卓が手を挙げる。
「だってあいつ鼻糞飛ばすし汚い。」
皆はそれを聞いて笑う。
「あなたはそれを見たの?」
先生が聞くと
「見てないよ。でもあいつしかいないでしょ」
眞紀を嘲笑している
「それなら、亘君。あなたはどうして石の入った泥団子をなげるの?」
亘は待ってましたとばかりに話し出す。
「あれは違いますよ。誰もいない所に投げようとしたらたまたま丸光さんに当たっただけです。」
「丸光さんに当たると、わーい丸光に当たった、投げるときには死ねと言いながら投げてるみたいだけど?」
先生の声にうっと声を詰まらす
「それに、丸光さんが近づくと逃げたり、ぶつかった所を払うのはどうしてなの?」
亘は何も言わない。
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