赤い少年。

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「教えて‥くれるの?」 ーぼくみたいなバケモノに…… 「…‥何?しりたくないわけ?」 「ち、がう‥よッ!教えて‥ほしい。ほしいけど…でもッ」 「はっきりいいなよ」 「ぼく…こんなんだし‥ 真っ白で 何も出来ない役立たずで みんなから嫌われて 生まれてきた意味すら ないようなやつなのに… …なのに 君は名前をくれて 教えてくれるって言って‥ ‥嬉しいの、に… ……ぼくなんかが教えてもらうなんて悪いよ! だって だって ぼくはッ…‥ バケモノなのに!!」 何でバケモノに優しくする? 「あのね‥」 「‥ッ……うん」 「シン…君のどこがバケモノなんだい?」 「………え‥?ぁ…髪とか目‥とか?」 「それを言うなら僕だってバケモノになるじゃないか。僕は自分も君もバケモノだなんて思っちゃいない。現に、僕はこの色を気に入っているし、自分だけの特別みたいじゃない?ここは日本だから、みーんな黒ばっかり!その中で赤い僕は確かに“異端”かもしれないよ。でも、後悔なんてするつもりもない。バカにするやつなんて潰してしまえばいい。この色があってこそ僕は僕でいられるんだ」 「僕は僕で…?」 「だって、そうだろ?この色も含めて、僕なんだ。赤じゃないなんて僕じゃないよ。それに、僕はシンが羨ましいって思うんだ」 話ながら徐々に近づいていた。 にっこりと満面の笑みで顔を近づける。 「羨ましい?……ぼく、が?」 驚きすぎて、か細い声しか出ず、思考がまわらなくなってしまう。 「そうだよ。シンが…羨ましい」 意味がわからない。 バケモノが……羨ましい? どういうこと?
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