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美優は杖をその場に置いて、渡された弓を構えた。
あいつの弓の腕は俺もよく知っている。
弓をやってる時の美優だけは別人だ。
美優なら……出来る。
「……集中するんだ。
的が動いてたって関係ない。
矢の先は見据えた的だけ……無心で射るのみッ!」
美優の弓から真っ直ぐ射られた矢は、動いている鳥みたいな奴を…射抜いた。
「…よしッ!
まだまだッ!!」
美優から放たれる矢は次々と奴らを撃ち落とす。
「さすがだよ、美優!」
俺だって黙って見ているだけにはいかない。
集中して矢を射っている美優を邪魔しようと急降下してくる奴らは俺がぶった斬る。
「美優の邪魔は俺がさせねぇッて。
…俺は美優を守るナイトだッ!」
美優の射撃で随分と飛んでる奴らの数が減った。
全滅まで後少しだ。
『…ひゅー、ひゅーッ!
やっぱり君たちは紛れもなくこの世界の救世主だッ!』
フウさんが凄い笑顔で笑っているのがまた見えた。
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