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俺が最後の1体を真っ二つにして、変な奴らの群れが片付いた。
「……やった。
俺らだけで倒せたッ!」
「………煌~、スゴく怖かったよぉ~!」
飛んでいる奴を真剣な面もちで射っていた美優の姿はもうない。
いつもの甘えん坊な美優に元通りだ。
「よしよし、よく頑張ったな。
もう大丈夫だからな。」
頭を撫でてやっている俺に、美優は何度も何度も頷いた。
『ブラボー、ブラボー!
凄いよ君たちッ!』
ここでやっとフウさんが近づいて来た。
満面の笑顔で拍手をしながら。
「…さっきのあの飛んでいる奴は?」
『ダストよりもちょっとだけ強くなったフライダスト。
突然出てきた時は僕も大丈夫かなって焦ったけど、まさか美優チャンにあんな弓の才能があるなんてねェ~!』
「美優、弓を毎日してましたからッ!」
美優はエッヘンとも言いだけな態度で。
『そっかそっか。
で、2人とも見たところ傷はないみたいだけど初戦の感想は?』
美優には傷一つ付けさせない。
俺は軽いかすり傷がいくつかあったが、気にしない。
「…何て言うか……案外戦えた気がします。
剣の使い方とかは分からねぇけど。」
「美優も、意外と弱いんだなって思いました。」
俺らはお互いに何となくの手応えを感じていた。
その言葉に嬉しそうにウンウンと頷いているフウさん。
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