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(…ぎ。…っやぎ!おい、青柳!)
「赤だってば!」
夢の中で誰かに呼び掛けられガバっと立ち上がる。
「何が赤なんだ?」
『クスクスクスっ』
なぜか目の前には英語担当の教師。そして周りから笑い声が聞こえる。
「あ、、えと…。」
ようやく自分が置かれている状況が把握できた。どうやら英語の授業中に居眠りしていたらしい。
「おまえなぁ…まだ1時間目だぞ?来年は大学受験っていうのに…。」
まだ新任だと言っていたその先生は、20代前半。背は165cm(自己紹介の時に友達が聞き出した)と少し低めだが、顔立ちは美少年と言っていいだろう。性格もサバサバしているせいか、女子からの人気が非常に高い。
「きょ、恐縮です。」
頭を軽く下げる。
「次寝てたら資料整理手伝わせるからな。」
「はぁい。」
そして止まっていた授業は再開される。
ふと窓の外を見て頬杖をつく。
(懐かしい夢みたな…。彷徨が喜ぶ顔見たくて赤色にしたんだっけ。小さい頃はあーちゃん、あーちゃんって言ってついてきたのに…最近は冷たいしなぁ。)
今は中学校で頑張って勉強しているであろう弟の事を考えていた。
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