一日の始まり

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常にテンションの高い次女、美香でも、超毒舌の三女、美琴でさえ響平には逆らえなかった。 それほど響平は妹や弟にとって脅威だったのだ。 「ほぅ、美琴がねえ」 響平の手が美琴の肩に触れると、同時に美琴が口を開いた。 「……ごめんなさい」 プライドの高い美琴が謝るなど、知り合いからすれば前代未聞の光景なのだが、六飼家で美琴が謝ることはそこまで珍しいことではなかった。
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