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「じゃあ、響平兄さんのお言葉に甘えて、テニス部に行かせてもらいましょうか」
「ああ、そうしろ」
そういって美里がまた箸を動かそうとしたときだった。
「そういえば、美琴、今日は早く登校して運動会の準備の日とか言ってなかったか」
真哉に言われ美琴の箸が止まった。
「あ」
美琴は忘れていたことを思い出し、茶碗を持った状態で固まって動かなくなくなった。
「……忘れてた。ごめん、美琴、ホントごめん」
美里も美琴に言われたことを思い出し、申し訳なさそうに顔の前で手を合わせて謝っている。
「……だ、大丈夫です。早く起きなかった私が悪いんです。お姉様のせいじゃありません」
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