─家族との別れ─

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お金がないのに、医療系の私立に合格した時は一番に喜んでくれたのは父だった。       もう、家族で旅行に行くのはこれが最後になると両親は温泉に連れて行ってくれた。       そこで出された食前酒。       「んー。 もう美味しく感じない。」     父は一口飲み、すぐさま烏龍茶を口に含んだ。       そう。     彼は五年かかりアルコール依存症から、抜け出せたのだ。       嬉しかった。     私は、自分が大学に受かった時よりも嬉しかった。       父の意思の強さを素晴らしいと思い、意思の強さをは尊敬したいと思った。    
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