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そして次の日――。
美由紀はまだ来ていない。私は一人で自分の席で固まっていた。
心臓は昨日から動くのが速くなったようだ。
早く美由紀来ないかなぁ…
――ドキドキ
大丈夫。
美由紀も一緒だし、昨日ちゃんと話すこと考えてきたもん!!
まずいつもみたいに挨拶したら、その流れで…
ガラッ
教室のドアが開いた。美由紀かと思ってそっちを向くと、心臓が飛び上がった。
あの人だ。
…え?
来ちゃったよおおお!!!!
なっなななんで今日に限って美由紀より来るの早いの!?
来る来る来る来る!!!
私は思わず顔を伏せて机の落書きを凝視した。それでも彼の動きが視界の端に写ってる。
あと数歩で 隣を通る……
私の馬鹿!下向いちゃダメじゃんか!!
えと
とっ…とりあえず挨拶して…そのあと何話そうとしてたんだっけ!?
どどどどしよう……
怖くなってぎゅっと目をつぶってしまった。
やっぱ無理だよ―――…
「おはよう」
え…‥?
「ぁ…ぉおはようっ」
私はあわてて答えた。
不自然なぐらい勢いよく顔を上げると、私が好きな笑顔がこっちを向いていた。そのまま彼はいつものように私の横を通り席に着いた。
え…
…あれ??
……
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