恋する乙女をご存じで?

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ガラッ 美由紀が教室に入ってきた。 「明美~~っおはよん♪ って…どした?顔赤いよ?」 美由紀がずいっと私の顔をのぞきこんできた。 頬に手を当てる。 あつい… だって初めて…彼から言ってくれた。 初めてなんだよ。 しかも至近距離で笑顔見ちゃったよ。 「美由紀ぃ…」 「なに?本当にどうした??」   他から見たら些細なことで、馬鹿みたいかもしれない。 うん。馬鹿かもしれない。 馬鹿な私はこんなことでも心臓がうるさくなる。 やばいなぁ   私… やっぱり彼が本気で好きみたい。   「美由紀!」 「はい!何?」   「私…放課後でぇと行く」 「……へ?は!?待て待てっ!!それは「いつか!!…いつか絶対行くからね」 「明美…」 「…頑張って話しかけるから…応援よろしくね?恋愛経験豊富さん」 ぽかーんとしてる美由紀ににっこり笑いかけた。 もっと… もっと彼に近付きたいから…。 「私…頑張るから!!」  初めて知った。     女の子っていくらでも強くなれるみたい 大好きな人がいるだけで。
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