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「予想外ではあるが、仕方ない。どちらにしろ俺は仕事をしなけりゃならんのだ」
再度、刀を握る手に力が入り、慌てる。
なんとかしなきゃ。
なんとかしなきゃ。
死なない方法。
出し抜く方法。
まだ死にたくない。
まだ。
近い未来、死ぬとしても。
今は、なんとか。
「ね、ぇ」
声を振り絞る。
「なんだ」
返ってくる言葉は冷たい。
「ここで、私の、その、運命の糸??だっけ??切っていいの??」
賭け、だ。
「…何を考えている??」
「『仕事』、なんでしょ??」
「あぁ」
「依頼主、とか、いるんだよね??」
「依頼主…まぁ人間の言い方に合わせたらそうなるか??だが主従関係とかではないぞ。俺らは【●月★日、~交差点で※時、高坂愛美、交通事故で死亡】という情報のみに基づき、行動、そして実行。魂を次の生に送る」
しめた!!
私の死因はあくまで交通事故だ!!
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