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「おかしいな…」
先程聞いた覚えのある声がして、振り向く。
黒いマント、フードを深く被り、手に持つナイフを隠そうともしない。
「あなた、は??」
とりあえず、殺されるのか殺されないのかはっきりさせなければならない。
殺されるとわかれば、今は人がたくさんいるので、助けを求めることが出来る。
しかし、人がたくさんいるのに逃げる様子が無いのが不思議だった。
「俺は死神」
「……はい??」
この人、頭がおかしいの??
その内、俺は神だから敬えとか言いだすのだろうか。
「お前は今死ぬ予定だった」
「そのナイフで??」
ちょっと、この人怖い。
相手にしないほうがいいとわかっていても、なぜか背を向けてはいけない気がした。
何かが私を引き止め続ける。
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