1738人が本棚に入れています
本棚に追加
「…………夢……?」
未だ弾んでいる息を落ち着かせようと、額についた汗を手で拭いながら、近くに置いてあった水が入った瓶を取った。
久遠の手は震えていて、上手くコップに水を注ぐ事が出来ず、机にこぼしながらも何とか水を飲む事が出来た。
顔色は悪いが、次第に震えと弾んだ息が治まっていった。
「……さっきの夢は……俺の過去……?」
久遠は自分の両手を見つめる。
――カタンッ
「ーーー!!!!」
張り詰められた神経は、通常人が気付かない程の音に敏感に察知した。
――これは…人の気配…?
だが、今この時間に行動するのか…?
時計を見ると、3時半を過ぎた頃―……
.
最初のコメントを投稿しよう!