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「って事は、お前が……恭二…か?」
「………はぁあ?」
――この男は、俺の部屋だと知ってたんじゃないのか?
「この部屋は俺、間宮きょ、う、じの!!」
俺がそう言うと、男の力が弱くなったのが分かった。
――あれ…?そーいや、この男…俺の名前を知ってた……。
顔と部屋は知らないのに…?
名前だけ知ってるなんて変じゃないか……?
身の代金目的の誘拐犯じゃないのか…?
あれこれ考えているうちに、パチッと電気がついた。
思わず目を閉じてしまう。
目を開けると、俺と同じ年ぐらいの男がいた。
電気をつけたのはコイツか?
いつの間にか、体を封じ込められていた圧迫感が無くなっている事に気付いた。
「すまない、侵入者だと思って捕まえる所だった。」
「…………へッ?侵入者?俺が?」
男がコクリと頷いた。
――捕まえようとした…?あれが…?
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