44552人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、もう一度鏡に映った顔をじっくりと眺める。合わせるように向こうも目を大きく見開いた。
「カッコイイ!!」
そう、まさしくそれは僕がみても女うけしそうな顔だった。
「この人だれ?」
完璧に理解不能になった僕を、木村さんが我慢できなくなって思わず吹き出す。
「ハハハッ……誰って君だよ!君が寝てる間に少しいじらせてもらったんだよ!」
「何故!??」
「それは…」
木村さんの顔が今までとうってかわって真面目な顔になる。
「君にアイドルとして芸能界にはいって貰おうと思ってね!つまりスカウトって事だよ!!」
「???はぁ??」
一体なにを言っているんだ?無茶苦茶な。最初はジョークだと思った。
きっとここで「はい!ドッキリでした」と笑顔で言われればなんの抵抗もなく信じただろう。
だがそんな空気は一切流れてなかった。
最初のコメントを投稿しよう!