これは一応デート?

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「じゃあ………本当にいいんですか?」 「だからいいって」 5分後、結局折れたのは楓ちゃんだった。声を小さくして僕にネックレスを差し出す。 僕はそれをおじいさんに渡し、さっき入れて貰ったのと同じ紙袋に入れて貰い、お金を払って受け取った。 「はい。付けてみなよ」 僕はその紙袋を笑顔で楓ちゃんに渡した。 楓ちゃんは顔を赤らめながら無言でそれを受け取る。 そして中を漁ってネックレスを取り出し、紐を外して首の後ろに回した。 「どう、ですか?」 手をモジモジさせながら恐る恐る楓ちゃんは尋ねる。 「うん……凄く似合ってると思うよ」 正直、楓ちゃんには本当に蒼が凄く似合っていた。 今日の少し大人びた楓ちゃんの服装とも上手くマッチしていて、僕は思わず返答が適当になるぐらい見取れてしまった。
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