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「はい……そうですけど………」
少し驚いて、楓ちゃんは答える。
「それってどんな人なのかな?」
「えっ?う~ん……そうですね~」
楓ちゃんはぼんやりと周りの風景に目を移し、少し考えたかと思うとゆっくり口を開いた。
「まず、すっごくかっこよくて、クールで、優しくて、でもいざと言う時には頼りになって……ともかくもう好きというより、私の尊敬の対象でもあります」
「へぇーーー」
嬉しそうに説明する楓ちゃんに、僕は感嘆の声を漏らした。
楓ちゃんにそんなに想われてるんだ、きっと僕なんかじゃ到底追い付け無いような凄い人何だろうな。
そんな事を考えていると、裏通りの終わりが見えた。これを抜けると大通りへと通じる。
そこで僕は一回脚を止めて、楓ちゃんに身体を向けた。
「じゃあ、二人じゃ目立つし、今日は此処で別れようか」
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