一部最終章 年の終わり

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でも仕事だし……文句も言ってられないか…… それに、これが終わったら怒涛の3連休だ。久しぶりに家でゆっくり休む事が出来る。 「ふぅ~~おしまい」 やっとの事で全ての年賀状を書き上げた。 今年は世話になった人が多かったので書く量が去年より大分増えてしまった。 しかし、年賀状はメールとかで済ませる人もいるが、やっぱり肉筆の文ってのは電子文字には無い味があり、僕はたとえどんなに多くても、年賀状は手書きで書く事にしている。 なので、こればかりは仕方ないだろう。 「それにしても……もう年も終わりか……」 一人、ポツンと残された静かな楽屋を見渡しながら僕は呟く。 一人の時ってのは、いつもは考え無い事を考えてしまう物だ。 「僕が芸能界に入ったのも、もうすぐ1年半か……」
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