愛し君へ。

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
    僕に出来る事があったら、それは君を見守る事だと思う。 君の想いは頑なで、それを注がれているあの人をちょっと羨ましく思った。   誰にだって、上手く出来ない事とか、思う通りにいかない事とか、たくさんあるんだ。   辛いのも、苦しいのも、悲しいのも。 君だけじゃない。 大丈夫。一人じゃないから。   自由に飛べる翼が欲しい。 自由に羽ばたける空が欲しい。   願いは一つじゃなくたって良いよね。   純粋で素直な君には受け入れられない世界かもしれない。 心閉ざす迷いは、虚空の闇に引き込まれやすい。   でも忘れないで。   例えば、現が時を忘れても。 例えば、木漏れ日が流れを忘れても。   静かな森に君を刻もう。 暁の夕暮れに僕と誘おう。   水色の旋律とか、金色の時空が、僕たちを優しく包み込むから。     あたたかな言の葉を、愛し君へ。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!