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芳山さんと知り合いったのは、来年の3月閉店の決まってた服屋の店舗で仕事をやり始めた秋の時だった。
「鈴子ちゃ~ん、何やってるの?」
「レジ締め。今売上金合わせてたの」
「な~んだぁ、まだ終わって無いんだ。早く終わってたらお茶でもしようと思ってたのに」
「また、今度」
「じゃあ、またね」
同い年のこの店の店長代理を勤める鈴子ちゃんに親しそうに話しかけてた。
「今の人誰?」
「下の階のフロアーマネージャーだよ」
「下の階のマネージャーさんと仲いいんだぁ」
「前下の階だった時にね。おじさんだけど、面白いよ」
オッサンのくせに、鈴子ちゃんと普通に友達みたいに会話してて、変なおじさんって印象だった。
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