転校生

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『ジリリリリリリ…』 春の日差しが差し込む朝、目覚まし時計がうるさい位に鳴り響く。それを止め、俺は目が覚める。 薫)「う…朝か……」 目覚まし時計を見るとまだ6時半である。 薫)「ん~…まだ早いか」 と、呟きながら布団をまた被る。しかし、その布団は僅か5秒で取り除かれる。 少女)「薫く~ん。朝だぞ~!今日から新学期なんだよ?早く起きて~!」 その声の主の方へ寝返る。 そこには一人の少女が立っていて、手には布団が掴まれている。 俺は眠たそうに、 薫)「雫か~。毎度毎度休日平日関係無く朝早くに起こしに来るなよ~。まだ6時半過ぎだぞ?眠いんだから、せめて7時頃に来いよ~。」 と、幼馴染みの雫に言う。 彼女は俺の幼馴染み兼お隣さんで、一条 雫。世話焼き女房タイプの存在だ。 俺は雫が掴んでいる布団に手を伸ばす。 掴んだ瞬間、それをかわそうと思っていたのか、雫は後退る。
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