3人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
『ジリリリリリリ…』
春の日差しが差し込む朝、目覚まし時計がうるさい位に鳴り響く。それを止め、俺は目が覚める。
薫)「う…朝か……」
目覚まし時計を見るとまだ6時半である。
薫)「ん~…まだ早いか」
と、呟きながら布団をまた被る。しかし、その布団は僅か5秒で取り除かれる。
少女)「薫く~ん。朝だぞ~!今日から新学期なんだよ?早く起きて~!」
その声の主の方へ寝返る。
そこには一人の少女が立っていて、手には布団が掴まれている。
俺は眠たそうに、
薫)「雫か~。毎度毎度休日平日関係無く朝早くに起こしに来るなよ~。まだ6時半過ぎだぞ?眠いんだから、せめて7時頃に来いよ~。」
と、幼馴染みの雫に言う。
彼女は俺の幼馴染み兼お隣さんで、一条 雫。世話焼き女房タイプの存在だ。
俺は雫が掴んでいる布団に手を伸ばす。
掴んだ瞬間、それをかわそうと思っていたのか、雫は後退る。
最初のコメントを投稿しよう!