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『…冷てぇ』
頭部の冷たい感覚で目を覚ます。頭にぬれタオルが乗せられている。
天井が見えた。
『あぁ…俺、飛んじまったのか…』
倒されたにも関わらず妙に清々しかった。
不思議と悔しさは無い。
道場では稽古が続けられている。時間はそんなに経ってないようだ。
俺の中に一つの考えが浮ぶ。ドクン…と胸が波打つ。
思い立ったら即行動が心情!
シュウは跳び起きるなり
「俺をここで稽古させてください!」
またもいきなりの言葉に稽古が止まった。
だが今回の練習生達の反応が嬉しそうだった。
俺を倒した水野という少年は相変わらずの顔をしているが。
指導者が近付いてきて
「私はここの道場の代表の広崎といいます。今日はもう遅いので明日からにしましょう。入門を許可します」
こうして俺は『錬心館』に入門することになった。
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