サタンさんこんばんわ

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かなり下まで降下した所の真下がちょうど小さな森になっていたので、俺は袋の中を漁ってハサミを取り出して紐を切り、トナカイを首吊りから解放した。 「ちょっと冬夜君!トナカイ落とさないでくださいよ!あのトナカイは後で血を…」 「うるせー!サンタになる練習に付き合ってやってんだから、んな事でいちいち文句いうな!!」 「わっ、わかりましたよぉ」 そう言ってサタンは再び空高く上昇して、聖治君のマンション目指した。 「着きましたよ冬夜君!どの部屋が聖治君の家なんですか?」 「えーっと、12階に住んでるから………あそこだ!あのベランダに着地してくれ」 「わかりました!」 そう答えるとサタンは俺が指差した先のベランダへと飛んでいき、ゆっくりと着地して馬鹿デカイ羽を閉じた。
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