サンタのお仕事

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「部屋に着きましたね。これでようやく僕もサンタクロースの仕事ができる訳ですね」 「まぁ、俺のゴミクズの中にプレゼントがあるかどうかはわからんがな」 俺は皮肉っぽくそう言いながらも、聖治君の部屋のドアノブに手をかけて、ゆっくりと回した。 ガチャ… 静かに扉を開けると、豆電球で照らされた部屋のベッドの上で、聖治君が静かに寝息を立てていた。 「よく眠っていますね」 「そうだな……あっ、サンタ宛の手紙があるぞ」 ベッドの横のテーブルの上にあった紙切れを見つけた俺は、そう言って紙切れを手に取った。 【サンタさんへ   最新の六法全書が欲しいです。】 さすがは聖治君だ。小3で六法全書をプレゼントをせがむのは、日本中探しても彼ぐらいだろう。 「冬夜君!このプレゼントの中に六法全書は?」 「ある訳ねーだろ。あっても国語辞典ぐらいだよ」 「………チッ」 舌打ちしやがったこの野郎。てか大学は工学部の俺が六法全書持ってる訳ねーだろうが!
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