クリスマスの侵入者

2/7
前へ
/42ページ
次へ
「うわっ、外寒っ!雪降ってんじゃん!」 コンビニから出るなりそう言って大きなクシャミをした俺の名前は雪村冬夜(ユキムラ トウヤ)。 ショボい三流大学に通う、19歳の大した夢や希望もない男だ。 今日はクリスマス・イブだってのにこんなに夜遅くまでコンビニでバイトをしていた俺には、勿論彼女なんて洒落た存在がいる訳がない。 「今年はホワイトクリスマスかよ畜生。幸せなカップル全員凍えちまえ」 俺は呟くように世の中にそう愚痴をこぼすと、スクーターに股がってアパートに向けて走り出した。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2670人が本棚に入れています
本棚に追加