週末の大通り

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町は賑わう。 あちこちで人間の話し声が聞こえる。 「やっと一週間が終ったね」 とか、 「今日の週末、どうしようか?」 とか…。 まぁ、オレには関係ない話だから。 そう思いながらオレは幅の広い、舗装された道を歩く。 周りの奴らはオレが近づくと、話を中断してよける。 皆、だ。 オレを見下ろしながら…。 そりゃあそうだ オレは猫、闇に溶けるように真っ黒い黒猫だからな。 誰もが避け、忌み嫌う黒猫なんだからな。
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